期待価値を定義することは、デザイン・アプローチの出発点である。なぜなら、期待価値はステークホルダーによって異なるからである。プロジェクト実施手法の最終目標は、ステークホルダーの要求を満たす商品を提供することである。顧客は商品の安全性、安定性、収益性に関心があるかもしれないし、株主は銀行の財務実績や株式リターンに関心があるかもしれない。従業員は公平な待遇や働きやすい環境、キャリア形成の機会を求めているかもしれないし、規制当局は銀行のコンプライアンスやリスク管理に関心を寄せているかもしれない。したがって、企業は、ステークホルダーのニーズを満たす商品やサービスを実現するために、プロジェクトのさまざまなグループの価値観を十分に理解する必要がある。
方法論エディターの最初のステップは、ステークホルダー、主要プレーヤーの特徴、期待される価値を特定することである。これは、成果物が最終的に主要なステークホルダーの価値を満たすことを確実にするため、また、相反するステークホルダーの価値を管理し、バランスをとるために、方法論を定義する際に使用することができる。Innovation HubのMethodology Editorは、ビジネスの俊敏性を向上させ、プロジェクトから製品への転換を可能にすることを念頭に設計されているため、期待値から始めることが特に重要である。